『テキサス・チェーンソー』とアメリカ南部へのシンパシー。

『テキサス・チェーンソー』の舞台は、南部のテキサス州。

アメリカ南部は、南北戦争で敗れた側になる。

テキサス州も南部である。


Texas Chainsaw Massacre (2003) - Trailer

南北戦争で南軍となった州は、

サウスカロライナ州

ジョージア州

フロリダ州

アラバマ州

ミシシッピ州、

ルイジアナ州

テキサス州

アーカンソー州

テネシー州

ノースカロライナ州

バージニア州
である。

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赤色が南部。真南にある州がテキサス州である。

この映画は、エド・ゲイン事件がモデルと言われている。

彼は、2人の女性を殺害。その他、墓場から死体を掘り返し、以下の物を作っていた。

Wikipedia「エド・ゲイン」より。

  • ゲインの寝台の角の柱に乗っていた頭蓋骨
  • 人間の皮で作ったランプシェードと汚れた椅子の上の詰め物
  • 一見スープボウルらしき人間の脳天
  • 人間の心臓(心臓が発見された場所は、犯行現場にいたカメラマンは紙袋の中にあったと主張しているが、州の副保安官はストーブの上のソースパンの中にあったと報告している)
  • 紙袋の中から発見された、地元のバーの主人マリー・ホーガンの顔の皮膚
  • 人間の唇を引きちぎって作った窓の日よけ
  • 女性の胴体の皮膚で作った胴着
  • 複数の乳首から作ったベルト
  • 人間の肉で作った靴下
  • 人間の皮膚で作った入れ物
  • ゲインが身に付けたことを認めた、保存された陰門
  • 萎びた人間の頭部の配列

映画では、狂気度が本当の事件より更にパワーアップしている。

人の顔面をなめして仮面を作り、それを被っている。チェーンソーを振り回して殺しまくる。

生きたまま人間をフックに吊るす。等など。

 

ところで、エド・ゲインはウィスコンシン州出身だ。

ウィスコンシン州は北部である。

Wikipedia「ウィスコンシン州」より。
ウィスコンシン州初期の政治は、奴隷制度に関する全国的な議論に巻き込まれた。ウィスコンシン州は創設時から自由州であり、北部の奴隷制度廃止論の中心になった。1854年、ジョシュア・グローバーというミズーリ州から逃亡してきた奴隷がラシーン市で捕まったときに、議論は白熱したものになった。グローバーは1850年の逃亡奴隷法の下に収監されたが、奴隷制度廃止論者の暴徒が監獄に押し寄せ、グローバーの身柄を確保して、カナダへの逃亡を助けた。この事件に続く裁判でウィスコンシン州最高裁判所は、逃亡奴隷法が違憲であると宣言した。リポン市で奴隷制度拡大に反対する行動家によって1854年3月20日に結成された共和党は、これらの出来事の後で州の政治を支配するようになった。南北戦争のとき、ウィスコンシン州から約91,000名の兵士が北軍で戦った。

何だ、完全に北部、北軍である。

 

わざわざ舞台を、北部ウィスコンシン州から南部テキサス州へと入れ替えたことに悪意を感じる。

 

北部では不気味さが出なかったのだろう。

『フルメタル・ジャケット』にハートマン軍曹として出演し、一躍有名になったリー・アーメイが偽保安官として怪演している。

相変わらず異常な存在感である。

『フルメタル・ジャケット』。ほとんど、ハートマン軍曹と『Paint It Black(黒く塗れ)』が主人公。 

 

アメリカでは南部テキサス州は、こんなイメージなのだ。
映画を作っているのは西部や東部だから仕方がないのかも。

 

気の毒だが、よく考えてみるとアメリカ人の日本人に対するイメージも大差ない。

戦争には負けるものではない